2018年5月15日火曜日

風土記日本(平凡社)

自分で「講座本」という分類名をつけている本。
平凡社の『風土記日本』は、かなり評判だったシリーズで、最初は1957~58年のハードカバー。1960-61年ごろ軽装版が出され(画像)、それを1990年代に6冊入手して、通読。こういうシリーズものを全て読了したのは他にないかもしれない。

一つ書くとするなら、江戸時代に村の入会地だった山林が、明治新政府に没収された例が多いのは、東日本、とりわけ東北地方であるという。なぜかというと東北地方は「賊軍」とされたからである。西日本では山林は私有地になっていることが多いそうだ。明治以後の「貧しい東北の村」のイメージができてしまったのは、それが原因だという。
そうした日本の山林は、満足な測量もされずに登記もあやふやなのだと、司馬遼太郎の対談集にあった。高速道路の用地買収などはどのようになされたのだろう。

6巻の他に索引の巻があることを知り、1958年版をセットで入手したが、だいぶあとのことなので索引は有効利用していない。

国有林はたしかに東日本に多く偏っている。次は林野庁ページ。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/welcome/bunpu.html

2018年5月14日月曜日

講座日本風俗史(雄山閣)

最近入手の本だが、昭和30年代の「講座」風の本のなかには、良いものがいくつかあり、これもその1つ。
「風俗史」とは今は聞き慣れないかもしれない。今は、衣服などは服飾史、民具は民具史など別々になっているようだが、そのほか衣食住、芸能や娯楽、祭礼や行事、村や町の仕組み、旅風俗や性風俗まで、社会生活全般が対象となるようである。それらが、大きめの図版を大量に掲載し、池田弥三郎、和歌森太郎らによって語られる。
江戸時代のことがより多く語られるのは、明治時代的近代に「失われたもの」がテーマだからであろう。(全12巻、ほか別巻8冊)